東京都江東区の社会保険労務士事務所です。人事労務全般、特に介護を得意分野にしております。

社会保険料の節約

社会保険料の節約

社会保険料の引き上げ

経営者にとって、積極果敢に、より効果的に利益向上を図るためには、社会保険料や人件費の問題は大きな関心事です。

こうした中で、最近は少子高齢化の急激な進展、雇用環境の悪化により、社会保険制度の財政基盤が極度に悪化しています。

平成16年10月から、厚生年金保険料の引上げが開始され、平成17年3月には介護保険料が、4月には雇用保険料が引き上げられました。厚生年金保険料は毎年引き上げられ、平成29年には18.3%になることが決まっています。

また、健康保険料の引上げが予想されます。こちらも、医療保険制度の抜本的な改革が不可欠であるため、今後、政府管掌健康保険料率の引上げが予想されます。そのほか介護保険料の引き上げもさらに行われる可能性があります。

現在、社会保険料の企業負担は、直接人件費の約13%にもなります。すなわち、正社員ひとりを雇用していくのに、その人に支払う直接人件費以外に13%の社会保険料が掛かっているのです。

今後の厚生年金保険料の引き上げを勘案すると、事業主負担の社会保険料は約15.4%となります。健康保険料等の引上げをも考慮に入れると事業主負担分は約18%になることが予想されます。

このことは、具体的な事例に当てはめるとよくわかります。
例えば、年間の直接人件費が年間2億円の会社の場合、現在の事業主負担の社会保険料は2600万円ですが、これが将来3600万円にも高騰するということです。何もしないで放置していた場合、現在の社会保険料が1000万円増加することになります。すなわち、同額の経費が増え、同額の利益が減少し、会社経営に大きな影響を与えます。

従来は、多くの会社が何の方策も講じないで、社会保険料を徴収されるがままに任せてきたようですが、これからは企業側でこうした社会保険料の負担の増額に対して抜本的な対策を講じる必要が出てきたのではないでしょうか。

このことは、直接的な社会保険料の減額にとどまらず、徹底的な社内の業務改善をも進める必要があります。すなわち、業務全般の見直しを行い、無駄・無理・むらを排除するとともに、枢要で戦略的・非定型的な業務は社内に残し、定型的・補助的な業務はアウトソーシングするというような改善方法です。さらに、雇用形態を見直し、パート、アルバイト、契約社員、嘱託等の採用や業務委託、請負契約を活用することも必要になります。

社会保険料の節約方法

社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)

・被保険者とならない人の活用
契約社員とか請負契約の活用、日々雇い入れられる人のような被保険者とならない人を活用することによって保険料を節約することができます。

・パートタイマーの活用
今のところは、勤務時間や勤務日数によって、社会保険の適用除外に該当しますので、社会保険料の節約ができます。

・70歳以上の高齢者の活用
70歳以上の人は、健康保険のみの加入となり、厚生年金保険料を節約することができます。

高年齢者の賃金設計
60歳以上の人を再雇用し、高年齢者用の賃金設計を行うことにより、社会保険料を節約することができます。

・昇給時期の変更
毎年4月から6月までの賃金額により定時決定が行われるため、昇給時期をこの時期以降にずらすことにより、保険料の節約が可能です。

・残業代の調整
上記の同じ理由から、4月から6月までの残業代を減らすようにします。

・保険料算定に含まれないものの活用
見舞金や出張旅費等は、保険料算定の報酬に含まれません。

・標準報酬月額の等級差を配慮する。
標準報酬月額の範囲によって、標準報酬月額が異なりますので、昇給額等を配慮して行います。
人によっては、昇給したのに給与の手取りが減ることもあります。
  例示 月給  288,000円→ 290,000円
     手取り 256,012円→ 255,737円

・非常勤役員への切り替え
勤務時間の少ない非常勤役員は、適用除外ですから、実態によって常勤役員を非常勤役員に切り替えます。

・社員の退職時
①退職日を月末の前日にする。
喪失月については、保険料は徴収されませんが、退職日の翌日が喪失日となるので、月末退職だと1月分余分に保険料が徴収されてしまいます。

②退職希望者は賞与月に退社してもらう。
賞与について保険料が掛かりません。

・高年齢役員の報酬月額の減額
退職金や役員賞与への振替え

・個人事業の活用
法人から個人事業へ変更

・賞与と給与のバランス調整により節減する。
①給与を上げて、賞与を下げる(保険料額表の幅を活用)。
②給与を下げて、賞与を上げる(保険料額表の等級下げ)。

・賞与支給による節減
①賞与限度額の活用
②賞与を年0回にし、給与額を増やす(保険料額の上限活用)。
③賞与を年四回に(給与額を増やす)

・年俸制による節減
賞与支給により、給与額を下げる。

・別会社化
非常勤役員は原則社会保険不適用

②労働保険料

・メリット制の活用
事業の中身によってメリット制の内容が異なりますが、一般的には災害を減らすことにより労働保険料を減額することができます。

・被保険者とならない人の活用
業務執行権がある役員は、労災保険の被保険者になりませんので、実態にそった肩書きにします。

・業種転換
危険度の違いにより、労災保険料率が変わってきますので、主たる業種をかえることにより保険料を減額することができます。

・本社人員を工場から移転し、個別加入する。
継続事業一括により、本社人員も高い保険料率が適用されていますので、これらを工場から移転させ、個別加入させることにより保険料を減額することができます。

・64歳以上の高年齢者の活用
これらの人の雇用保険料は免除されています。
  
社会保険料・労働保険料共通
・パートの活用
・出向者の受け入れ
・雇用形態の変更(業務委託、請負契約など)

上記以外にも節約方法があります。

社会保険料節約に当たっての留意事項

①給付との関係

社会保険料は、負担と給付との関係がありますので、負担を節約すると給付額が減少するという点を注意する必要があります。労務管理をも考慮して、経営全体のバランスをとるということです。

②法改正の動向

今後の法改正の動向をよく見ておく必要があります。上記の節約方法は、現行の法律内容に基づいておりますので、これらが今後変更した場合、当然そうした点を考慮に入れて適宜見直すことになります。

③慎重な対応

節約方法については、利点がある反面、欠点もあります。また、役員と従業員では、立場によって採用の有利・不利があるかもしれません。必要に応じてお互いの意見を聞くなど、慎重な対応が求められます。特に、社員のモチベーションが低下して、結局は会社業績に影響を与えるようなことは避けなければなりません。.

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